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恩林寺 妙音の夕べ~女流義太夫後記
上毛かるたの「つ」は「つる舞う形の群馬県」である。
そんな鶴の形をした群馬県の頭の部分に位置する、邑楽郡の恩林寺さんにて開催された「第5回 恩林寺 妙音の夕べ」。
今年で5回目を数える演奏会は異色の女流義太夫、竹本越孝(浄瑠璃)さん、鶴澤寛也(三味線)さんをお招きしました。
一般の方が聴き慣れない義太夫節をまず分かりやすく解説して下さり、ワークショップ(参加者体験型)を通じて
初心者でも分かりやすく聴ける態勢を作ってから本番。
参加者も大きな声でワークショップ用の資料を語り上げ、会場である本堂は熱気に包まれ、暖房が要らないくらい盛り上がりました。
プログラム
竹本越孝さん
- 第一部
-
- 浄瑠璃の解説
- 三味線の解説
- ワークショップ(絵本太功記より「操のくどき」)
鶴澤寛也さん
- 第二部
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- 絵本太功記
スタッフ後記
私、恥ずかしながら浄瑠璃初体験。
テレビで人形浄瑠璃は何度か見たことがありましたが、正直魅力を感じませんでした。
今回生の浄瑠璃を体験し、そこにある臨場感、雰囲気、迫力を目の当たりにし、
「五感全てで味わうものだ。」ということが分かりました。
おそらく、ワークショップを味わった参加者は、もっともっと感じ得るものがあったことでしょう。
今回の「女流義太夫」は太夫(語り)と三味線の二人だけで様々な情景、感情、ドラマ、「間」を聴衆に伝えなくてはいけない。
竹本越孝さんの「太夫は俳優であり、ミュージシャンであり、演出家である。」という言葉、
「三味線は伴奏ではなく、そこで起こっている情景を音で表現し表すもの。」という鶴澤寛也さんの言葉・・・。
檀家さんより一般の方がほとんどでしたが、お二人の言葉を理解してから体感し、
さらに二人の世界に魅了されどんどん引き込まれていく参加者。
江戸時代から弾圧を受け続け、それでも伝統を継承し繁栄をしてきた「女流義太夫」の底しれないパワーを感じたと共に、
参加者の伝統芸能への興味が薄れていないことがわかり、嬉しく思いました。